TITLE | whole hide rug A
DATE | 2022.5-2023.2
TYPE | 家具
COLLABORATION | OOMARU LEATHER
瀬戸内海へと注ぐ揖保川流れ、古くから革加工が盛んな、兵庫県たつの市で、革を鞣すところからデザインを始めた。
通常、鞣しの工程で設備上、革は裁断され半裁となるが、クロムなめしでは、全革のまま加工が可能になる。この 全革に価値を見出した。
家具ではシミや汚れがつきにくい、顔料塗装や表面加工した革が好まれる。
一方で、ヌメ革は、水をこぼしたり、手の跡がついたり、飴色になったり、日が当たる場所は変色するが、そこには使った人の生活の歴史が刻み込まれる。
ここでは、クロムなめしの後、クロムを抜き、タンニンを入れることで、なめらかでいて、経年変化を楽しめるものとした。
ミモザ等のタンニンで量を調節し、色や風合いを決定した。
乾燥は、職人も数少なりつつある、板に釘でテンションをかけながら打ちつけ、整形しながら仕上げるものとした。
手の揺らぎからくる釘の不揃いな間隔や、剥いだ革の形の持つ生命力をそのまま表現とし、作品とした。





